2008年04月
藤波、アメリカで勝利!
4月26日、アメリカ合衆国テネシー州セクアッチで開催された世界選手権。ここは日本大会同様、土曜日と日曜日の2日間性だが、その土曜日、藤波貴久が見事優勝した。
1ラップ目にたった1点、ボウを3点リードして2ラップ目に入った藤波は、2ラップ目も8点でベストラップ。トータル9点で、ボウに7点、3位カベスタニーに19点の大差で勝利した。アダム・ラガは4位で、藤波はランキングポイントでラガと並んだ。藤波とランキングトップのボウとは4点差だ。
藤波の世界選手権勝利は、1年半ぶりだった。
藤波は、日曜日にはボウに続いて2位に入った。
土曜日の藤波は、絶好調だった。ここまでの開幕2戦、藤波は去年よりは格段に乗れている感触をつかんでいるものの、試合となると、細かいミスが積み重なって、勝利を逃すという展開が続いていた。自己評価としても、実力を出しきっての連続3位ではなく、まだまだ自分の実力は高いところにあると信じてのこの結果だから、はがゆい思いがあったことと思う。
その思いを一気に吹き飛ばすかのごとく、藤波のパーフェクトトライが続いた。ボウとラガの戦いに藤波がついていくという展開とは一転、今回は早い段階で、藤波がリードをとり、なんとかボウがついていく。ラガは大きく出遅れ、3位争いの流れはカベスタニーがとったが、カベスタニーのスコアもトップ2からは大きく遅れていた。
テネシー州セクアッチでのアメリカ大会は今回が2度目。来年はまた別の会場に移ることが決定しているが、ここは沢のセクションが中心ながら、自然のままの地形を生かしたセクション設定で、ライダーにも評判がいい。特にこういう地形を好む藤波にとっては絶好の条件だったといってもいい。
トップライダーの多くを振るい落としたのが第4セクション。ここでは藤波とボウが1点で通過して、他は5点が多数。ここで最初のアドバンテージを取った藤波は、なんとそのまま、残る1ラップ目をすべてクリーンして駆け抜けた。スコアは、たったの1点。2位のボウは4点だったから、わずか3点ではあるが、その差は小さくない。さらに3位のカベスタニーは14点と、このギャップも大きい。
2ラップ目に入って、藤波はやや減点を増やしたが、それでもラガと並んで2ラップ目のベストスコアをマーク(正しくは、ラガの方がクリーン数が多いけど)。ボウをさらに突き放して、今シーズン初優勝。そして1年半ぶりの勝利を決めた。
どうしてもトップ争いに食い込まなければいけないラガは、1ラップ目に22点と大きく出遅れて(それでも4位だったが)、2ラップ目にベストラップの8点をマークして追い上げたものの、カベスタニーに2点届かず、4位に甘んじた。ここまでの3戦、ボウは1位と2位ばかり、藤波は1位1回、3位2回。ふたりとも、表彰台を外していない。対してラガは今回初めて表彰台を外してしまった。これが今後の選手権争いにどんな影響を見せるようになるのか。ランキングポイントでは、優勝した藤波に並ばれている。
翌日曜日は、朝から雨が降っていた。藤波がラップ1点で回ってしまったため、セクション難度も少し高められ、雨も相まってだいぶむずかしめ。かわいそうに、マイケル・ブラウン(イギリス・ベータ)は15セクション2ラップをすべて5点で終えるという結果になってしまった。
この日も、藤波は好調をキープした。第2セクションは、藤波とボウ以外のすべてのライダーがトライを断念してエスケープしてしまうという難所だったが(土曜日は、クリーンの多いセクションだった)、藤波はここを1点で抜けていった。ボウはクリーンで、一瞬ボウがリードをとるも、第3セクションでボウが5点、再び藤波のリードで試合が進んだ。さらに前日同様の難所となった第4セクションでは、藤波以外の全ライダーが5点となるという展開で、1ラップ中盤にして、藤波の勝利は揺るぎないという感じになっていた。
ところが急展開。13セクションで、藤波は最後の最後まで1点で走り進んでいながら、あと数秒足らずにタイムオーバーで5点になってしまった。これが尾を引いたか、次の14セクションでも失敗。この2セクションだけで、ボウに対して一気に9点点差を縮められている。それまで10点あった点差が、たったの1点リードとなって、1ラップ目は終了した。
それでも、トップを守っているのは藤波だった。だが、勢いはボウのものになっていた。藤波のみが上がれていた第4セクションでも、ボウが上がってきた。第7セクションでは、藤波はまたもタイムオーバーで5点となった。2ラップ目は、それほど悪い内容ではなかったのだが、ボウの勢いは、藤波のそれをさらに上回っていた。2ラップ目のボウは、藤波を6点上回って帰ってきた。トータルで、5点差でのボウの勝利だった。1ラップ目の13、14セクションでの5点ふたつが、藤波の2連勝の夢を奪っていった。久々の勝利だったが、藤波のアメリカは、ちょっとくやしい思い出となったようだ。
ただ、これでランキング上はラガを逆転して2位に浮上。ラガには2点差、そしてトップのボウには7点差と、チャンピオンシップの主役の座をがっちりキープした。次はいよいよ、日本での2連戦だ。
今回、土曜日の3位は、カベスタニーが入った。ボウ、藤波、ラガ以外のライダーが表彰台にたつのは今年はこれが初めて。世界選手権を制するには、一戦一戦での勝利はもちろんだが、表彰台を外さずに試合をこなしていく技術も必要になる。ラガの今回の4位は、今後の展開に微妙な影を落とすことになるかもしれない。
一方、インドアトライアルでの活躍ほどアウトドアでは本領を発揮できないでいる4ストローク乗りになったカベスタニー。今回の3位はステップアップの一段階となるはずだが、翌日の日曜日には7位までドロップ。ライディングの実力的には、カベスタニーはトップ3と並ぶものを持っているが、試合の強さとなると、まだまだトップ3とは開きがあるのは否めない。
今回は、総勢10名が世界選手権クラスに参加。ヨーロッパから遠いラウンドは参加者が集まらない悩みはあるが、集まった10人は、それぞれに自分のポジションをつかもうと必死だ。ジェロニ・ファハルドは日曜日に今シーズン初めて4位を獲得。ファハルドのチームメイトでもあるドギー・ランプキンは、開幕戦の4位から順位を下げ続け、ついに日曜日には8位までドロップした。あと1勝で100勝の大記録に乗るランプキンだが、雨の降るナチュラルセクションでこの成績だと、夢の達成はむずかしそうだ。
ランプキンやファハルドと戦って、今回両日ともに5位に入ったのがマルク・フレイシャ。モンテッサからスコルパ、シーズン途中にベータ、さらにスコルパと移籍を繰り返して、今シーズンガスガスに戻ってきたフレイシャが、ようやく実力の片鱗を見せはじめたというところ。絶頂期のフレイシャは、2日制の大会で両日制覇をしたこともあるほどのポテンシャルを持っていた。最近は環境が変化しすぎて落ち着けない模様だが、トップ3にも食い込む活躍を見せてくれるかどうか、今後が注目だ。
ジェイムス・ダビルは土曜日は8位と指定席に甘んじたが、日曜日は6位と大活躍。ランプキンやカベスタニーを破ってのこの成績は、さぞ自信につながったことだろう。9位オリベラス、10位ブラウンはこのメンバーでは最下位争いはしかたなしというところ。それにしても、雨のこのコンディションで、ランプキンとブラウンがそろって順位をさげているのはちょっと不思議。
| 土曜日 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| Pos. | Rider | 1Lap | 2Lap | Time | Total | Clean |
| 1 | 藤波貴久 | 1 | 8 | 0 | 9 | 26 |
| 2 | トニー・ボウ | 4 | 12 | 0 | 16 | 23 |
| 3 | アルベルト・カベスタニー | 14 | 14 | 0 | 28 | 18 |
| 4 | アダム・ラガ | 22 | 8 | 0 | 30 | 22 |
| 5 | マルク・フレイシャ | 23 | 13 | 1 | 37 | 16 |
| 6 | ジェロニ・ファハルド | 26 | 12 | 0 | 38 | 17 |
| 7 | ドギー・ランプキン | 26 | 19 | 0 | 45 | 14 |
| 8 | ジェイムス・ダビル | 39 | 32 | 2 | 73 | 13 |
| 9 | ダニエル・オリベラス | 56 | 36 | 1 | 95 | 6 |
| 10 | マイケル・ブラウン | 48 | 61 | 2 | 111 | 5 |
| 日曜日 | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| Pos. | Rider | 1Lap | 2Lap | Time | Total | Clean |
| 1 | トニー・ボウ | 23 | 10 | 0 | 33 | 19 |
| 2 | 藤波貴久 | 22 | 16 | 0 | 38 | 16 |
| 3 | アダム・ラガ | 33 | 21 | 0 | 54 | 17 |
| 4 | ジェロニ・ファハルド | 39 | 35 | 0 | 74 | 6 |
| 5 | マルク・フレイシャ | 41 | 33 | 0 | 74 | 6 |
| 6 | ジェイムス・ダビル | 36 | 37 | 0 | 76 | 7 |
| 7 | アルベルト・カベスタニー | 41 | 36 | 0 | 79 | 8 |
| 8 | ドギー・ランプキン | 41 | 38 | 0 | 79 | 8 |
| 9 | ダニエル・オリベラス | 67 | 50 | 0 | 117 | 3 |
| 10 | マイケル・ブラウン | 75 | 75 | 0 | 150 | 0 |
●ジュニアカップ
圧勝を続けていたアレックス・ウイグがつまずいた。勝てなかったばかりでなく、表彰台を大きく外してしまった。勝ったのは両日ともロリス・グビアン。フランス人で、TY-S125Fをヨーロッパ選手権で勝利に導いたこともある逸材で、ユースカップでもチャンピオン候補だったが、勢いがシーズンを通じて続かなかった。今年も序盤戦は地味なリザルトを残してしまったが、ここへきての2連勝は、今シーズンの活躍に多いにはずみがつくリザルトだ。
日曜日はウイグも2位まで復活。前半4戦を終了して、ランキングトップはキープしているが、グビアンに4点差まで迫られている。ウイグとグビアンが2勝ずつということで、前半のウイグ優勢から一転、ジュニアカップのシリーズの闘いもまた、おもしろくなってきた。
ジュニアカップ
| 土曜日 | |||
|---|---|---|---|
| Pos. | Rider | Nation | Total |
| 1 | ロリス・グビアン | フランス | 35 |
| 2 | ロス・ダンビー | イギリス | 45 |
| 3 | マテオ・グラタローラ | イタリア | 46 |
| 4 | サム・ハスラム | イギリス | 49 |
| 5 | アレックス・ウイグ | イギリス | 52 |
| 6 | アルフレッド・ゴメス | スペイン | 52 |
| 日曜日 | |||
|---|---|---|---|
| Pos. | Rider | Nation | Total |
| 1 | ロリス・グビアン | フランス | 56 |
| 2 | アレックス・ウイグ | イギリス | 59 |
| 3 | サム・ハスラム | イギリス | 67 |
| 4 | ロス・ダンビー | イギリス | 77 |
| 5 | ジラーム・ラニエル | フランス | 78 |
| 6 | アルフレッド・ゴメス | スペイン | 79 |
●ユース
地元アメリカで、パトリック・スメイジ(シェルコ・アメリカ)が今シーズンようやく1勝目を挙げた。昨シーズンの実績からすると、チャンピオン街道まっしぐらかと思いきや、意外に苦戦中のスメイジだ。2日目も3位に甘んじてしまった。
土曜日に2位、日曜日に優勝して選手権もリードしているのはジャック・シャロナー(ベータ・イギリス)。優勝2回、2位2回で、ランキング2位のスメイジに7点差をつけている。
チームタレスの注目株フランチェスク・モレットは、両日ともに6位に沈んだ。まだまだ修業中。
ユースカップ
| 土曜日 | |||
|---|---|---|---|
| Pos. | Rider | Nation | Total |
| 1 | パトリック・スメージ | アメリカ | 6 |
| 2 | ジャック・シャロナー | イギリス | 6 |
| 3 | アレッシャンドレ・フェラー | フランス | 17 |
| 4 | ポウ・ボテラ | スペイン | 20 |
| 5 | ベノー・ダニコート | フランス | 22 |
| 3 | フランチェスク・モレット | スペイン | 24 |
| 日曜日 | |||
|---|---|---|---|
| Pos. | Rider | Nation | Total |
| 1 | ジャック・シャロナー | イギリス | 19 |
| 2 | アドリアン・パストリザ | スペイン | 24 |
| 3 | パトリック・スメージ | アメリカ | 26 |
| 4 | ベノー・ダニコート | フランス | 49 |
| 5 | アレッシャンドレ・フェラー | フランス | 54 |
| 6 | フランチェスク・モレット | スペイン | 57 |
<Posted in 08.04.28 06:38( 09.03.20 18:27 Modified)>
アイルランドはラガ
SPEA世界選手権第2戦。今度はラガが勝利した。晴れたり雨が降ったり。それもただの雨ではなく、みぞれみたいな雪みたいな。風も強い。
寒い寒いアイルランドの戦い。開幕戦の1ラップ目こそ乱れたが、2ラップ目には誰よりも少ない減点で回ったアダム・ラガが、その勢いをそのままアイルランドに持ち込んだ。
今回はチャンピオン、トニー・ボウも立つ瀬がなかった。わずか2点差だが、ボウの勝ち。
藤波は1ラップ目に減点がかさんで3位となった。
アイルランド大会は、港町バンゴールでの開催。2003年に初開催され、2004年にも開催されたが、今回はそれ以来の開催となった。海沿いの岩、川沿いの泥の斜面などがセクションとなった。オーガナイズは当時も素晴らしいと評判だったが、4年を経た今もやはり素晴らしい大会運営だった。すべてのセクションは数キロ周囲にあって、観戦も容易だった。
ただしアイルランドはヨーロッパ大陸から海を越えてイギリスに渡り、そこからまた海を越えてアイルランド島に渡る長旅。ヨーロピアンライダーにとっては、今シーズン、アイルランド、アメリカ、日本と3大会連続で“遠征”となる。
トップライダーの中で、最初に失点したのはアダム・ラガ。第2セクションで1点をついた。さらに3セクションにくると、トニー・ボウが5点になった。ここまで3つともクリーンを続けているのは藤波貴久とアルベルト・カベスタニーの二人だけ。
そして第4セクション。ボウが1点。ボウ以外の全員が5点。ここは、カベスタニーさえトライせずにエスケープしてしまった不可能セクションだ。登らなければいけない壁はひたすら高かった。ここをたったの1点というのは、ボウはまったく並ではない。これで3セクションの5点が帳消しになって、さらにボウを自信づけることになった。
5セクションではボウがクリーン、ラガと藤波が1点、カベスタニーが2点で、4人がほぼ横並びで接戦となった。続くはジェロニ・ファハルドが10点、ドギー・ランプキンとマルク・フレイシャが11点だから、4人が早くも抜きんでいるのがわかる。
それにしても天候は冗談だというしかない。雪も降る、雨も降る、しかも激しい風。それだけじゃない。天候は猫の目のように変わって、急に晴れたりもする。海沿いのセクションでは、波も高い。上から横から、いろんな攻撃を受けてのトライアルだ。そして、気温は0度に近かった。寒い。
そんな中、ラガのライディングは完璧に近い。ボウは第5セクションで上昇気流に乗るも、第8セクションで5点。これが、ボウの勢いをそぐことになった。1ラップ目、ラガは第4セクションでの5点ひとつと、1点が5つで10点ポッキリ。対してボウは5点がふたつあって計14点となった。
それでも、このふたりの減点は他を圧していた。藤波は第7セクションでクリーンしそこねて5点となると、次の第8でも5点。1ラップ目の小計は22点にもなった。折り返しで3位だったのは18点のカベスタニー。トップを狙いたい、3位は最低ラインという藤波にとって、この状況はよろしくない。
藤波の奮起は2ラップ目。1ラップ目にボウ以外が抜けられなかった第4セクションも3点で抜けた。クリーンセクションでのミスだった第7ももちろんクリーンした。しかしこの日の藤波にとっては最難関は最終15セクション。4年前もそうだったが、ここの最終セクションは大木を組み合わせた人工セクション。藤波は最後の最後までクリーンしていながら、最後にオーバーハング状の大木に飛びつけず。1ラップ目も2ラップ目もここで5点になっている。ここはランプキンやカベスタニーも5点づくしだったが、ファハルドは2ラップとも3点、フレイシャも2ラップに1点で抜けた。ラガは1点とクリーンだし、ボウは両ラップともクリーンしている。
それでも、カベスタニー以下をくだして表彰台の一角をキープしたのはさすがといえるが、藤波がめざすものは、打倒ボウ、打倒ラガ。その夢は、いつかなうのか。
| Pos. | Rider | 1Lap | 2Lap | Time | Total | Clean |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | アダム・ラガ | 10 | 11 | 0 | 21 | 21 |
| 2 | トニー・ボウ | 14 | 9 | 0 | 23 | 20 |
| 3 | 藤波貴久 | 22 | 14 | 0 | 36 | 18 |
| 4 | アルベルト・カベスタニー | 18 | 20 | 1 | 39 | 20 |
| 5 | ジェロニ・ファハルド | 23 | 18 | 0 | 41 | 18 |
| 6 | ドギー・ランプキン | 28 | 19 | 0 | 47 | 13 |
| 7 | マルク・フレイシャ | 34 | 13 | 0 | 47 | 11 |
| 8 | ジェイムス・ダビル | 38 | 24 | 0 | 62 | 10 |
| 9 | マイケル・ブラウン | 48 | 43 | 0 | 91 | 5 |
| 10 | ダニエル・オリベラス | 56 | 49 | 0 | 105 | 3 |
| 11 | ジェローム・ベシュン | 63 | 53 | 0 | 116 | 2 |
| 12 | シャウン・モリス | 63 | 54 | 0 | 117 | 1 |
| 13 | ダニエレ・マウリノ | 53 | 75 | 0 | 128 | 1 |
| 14 | カルステン・ストランコファ | 68 | 61 | 0 | 129 | 0 |
| 15 | ヘンリ・ヒマネン | 71 | 65 | 0 | 136 | 0 |
*今回は15名出場で、参戦した全員がポイントを獲得した。藤波を除いて5位までがスペイン人。以後10位までをイギリス人3人とスペイン人2人が占め、その後フランス、イギリス、イタリア、ドイツ、フィンランドがひとりずつという、国際色豊かなリザルトになってきている。ライダーの国籍はそれぞれだが、下位3名のチームはいずれもイタリアのチームである。
●ジュニアカップ
イギリス人にしてイタリアのFUTUREトライアルチームに所属するアレックス・ウイグが開幕2連勝。FUTUREは、昨年まで小川毅士が所属して世界選手権に参戦していたチームだ。2位サム・ハスラムもイギリス人だが、スコアはダブルスコアに近かった。今年のジュニアクラスにあっては、ウイグの実力は一歩抜きんでているようだ。
イギリスは、ランプキンのあと、若手ライダーが世界へ出て行かなくなって問題となっていたが、シャウン・モリス以降、ジュニアクラスで実力を蓄えるライダーが次々に現れている。ジェイムス・ダビル、マイケル・ブラウン。彼らはみな、世界選手権のポイントランカーとなっている。ウイグも、その流れに乗り、さらに先輩たちを乗り越えるべく、走り続けている。
ジュニアカップ
| Pos. | Rider | Nation | Total |
|---|---|---|---|
| 1 | アレックス・ウイグ | イギリス | 27 |
| 2 | サム・ハスラム | イギリス | 45 |
| 3 | アルフレッド・ゴメス | スペイン | 56 |
| 4 | ロリス・グビアン | フランス | 61 |
| 5 | マテオ・グラタローラ | イタリア | 62 |
| 6 | フレデリック・ヨハンソン | スウェーデン | 67 |
●ユース
トップ3はほぼ固まってきたか。今回の勝利者は、前回2位となったイギリスのジャック・シャロナー。これでわずかながらランキングトップにでた。
「まだまだ修業が必要」と師匠のジョルディ・タレスに言わせた前回の優勝者フランチェスク・モレットは、今回は3位。確実に表彰台に上がるところなど、大器の予感は大きい。
昨年戦列デビューをしたパトリック・スメージは今回は2位と一歩前進したが、トップ3の中では唯一勝利がない。スメージは、最終セクションでの5点が勝利を失う結果につながった。
スペインのもう一つの期待、ポウ・ボテラは今回4位で、これも前回5位から一歩前進。
なお今回は、土曜日にはヨーロッパ選手権が開催され、マイケル・ブラウンが勝利した。ユースクラスは、ヨーロッパ選手ではないアメリカ人のパトリック・スメージが勝利している。
ユースカップ
| Pos. | Rider | Nation | Total |
|---|---|---|---|
| 1 | ジャック・シャロナー | イギリス | 31 |
| 2 | パトリック・スメージ | アメリカ | 32 |
| 3 | フランチェスク・モレット | スペイン | 36 |
| 4 | ポウ・ボテラ | スペイン | 36 |
| 5 | アレッシャンドレ・フェラー | フランス | 37 |
| 6 | アドリアン・パストリザ | スペイン | 38 |
<Posted in 08.04.08 13:51( 08.04.08 22:12 Modified)>
黒山、2連勝
全日本選手権第2戦は、九州鹿児島の錫山トライアルランドにての開催。
鹿児島のトライアルパワーの総力を結集して開催されているこの大会は昨年に続いての開催となる。
大会は、なんとか試合中には大雨が降ることなく、しかしときどき降る小雨が路面コンディションを悪化させてライダーを苦しめた。
国際A級スーパークラスは黒山健一が小川友幸に3点差で勝利。開幕2連勝を飾った。
セクションは、配置は昨年とほぼ同じ。設定は微妙に変化があったようだが、全体的には昨年同様といっていい。コンパクトな会場の中に、さまざまなコンディションのセクションが含まれて、トライアルの醍醐味をくまなく味わうことができる。観戦には最適、しかも、ライダーからも走りごたえがあるということで、好評の会場である。今回は、奥の沢に向かう観客通路に、ていねいな遊歩道が建築されていた。主催側の努力には敬服。
それが功を奏して、国際A級スーパークラスの恒例となっている第1セクションでの長い待ち合い合戦はなかった。待ち合い合戦が楽しい理由もあまりないが、セクションは変化があったほうが、ライダーには緊張感が生まれる。ロケーションに限界もあって、セクションに変化をつけるのはむずかしいものだ(この点、何年も同じ会場で開催されている関東大会は、コースの設定もセクションの設定も、毎年変化がつけられていて感心する)。
真っ先にトライしたのは三谷英明。三谷は去年は国際A級を走ったから、スーパークラスの走りごたえは知らないはずだが、果敢にトライして1点。続いて坂田匠太が華麗にクリーンする。「去年もここだけはよかった」とマインダーのお父さんが苦笑いするも、その走りは全ライダーの中でもひときわ美しかった。黒山健一や小川友幸はもちろんくりーんしているわけだが、黒山は一気に登ろうとした岩の手前で一瞬躊躇し、ラインを変えてクリアするなど、少しだけひやっとするところもあった。坂田のトライは、完璧だった。
坂田のあと、小森文彦が1点で通過、田中善弘が2点で走り抜けたあと、黒山、小川友幸、野崎などがクリーン。開幕戦では滑り出しのセクションをことごとく失敗したイタリア帰りの小川毅士が、タイミングをまちがえラインを修正しながら時間ぎりぎりでクリーン。このセクションで5点となってしまったのは二人、井内将太郎と尾西和博、そして本来ならトップに切り込んでいくはずの田中太一だった。
2セクションは滑る泥と大岩。ここは井内と尾西が3点で抜け、田中善弘が2点、田中太一が1点で通過した。黒山、小川友幸、野崎、小川毅士の4人はクリーンだ(トライアルに詳しい人にはいまさら説明の要はないけれど、トライアルのトップクラス、国際A級スーパークラスには小川友幸と小川毅士、田中太一と田中善弘と、小川さんと田中さんがふたりずついる。さらに、小川友幸のマインダーは田中裕大、小川毅士のマインダーは田中裕人と、田中さんがいっぱい。さらに尾西和博のマインダーは小川伸字さんと小川勢力もまけていない。このうち、裕大と裕人は兄弟だが、その他の小川さんと田中さんに血縁関係はない。昔々、トライアル界には山本昌也さんという5年連続チャンピオンがいた。今回MFJのお仕事でセクション査察をしていたのがその昌也さんだが、ライバルに山本弘之さんがいて、当時のトライアル委員長は山本隆さんといって、その息子の明さんも国際A級だった。トライアルには同姓が多い。黒山健一の周囲には一郎さん、二郎さん、和枝さんと黒山さんが多いが、これはみなご家族だから、偶然ではない)。
第3セクションは、国際B級には最難関セクションとなったが、スーパークラスには逆にクリーンの出しやすいセクションとなった。田中太一、田中善弘、尾西がこの日初クリーン、もちろん黒山、小川友幸、野崎、小川毅士もクリーンだ。
一転、トップライダーが減点を刻みはじめたのは、次の第4セクションからだった。第4は豪快なヒルクライム。途中に段があって、ここで失速して登れない。段を避けた野崎が3点、うまく段に添わせた小川が1点で通過したが、さらに黒山が見事なクリーン。その他はみな5点となって、クリーン合戦はここまで。黒山が1点だけリードを奪うことになった。
ほぼクリーンセクションだった第5セクションをはさみ(それでも、1ラップ目に野崎は5点となった)第6セクションは沢を降りていった大岩盤。つるつるの一枚岩盤を登っていくダイナミックなセクションだが、小川友幸に言わせると、ここもクリーンすべきセクションとのことだった。しかし実際には黒山も小川友幸も、ここをクリーンできたのは3ラップ目のみ。そしてこの二人以外は、野崎と小川毅士と三谷英明が1回ずつ、田中太一が2回アウトしただけ。錫山の森の奥のダイナミックセクションは、やはり手ごわかった。
第7セクションは、さらに険しかった。1ラップ目に井内が3点で抜けたときには明るい兆しもあったが、井内はときどきこんなふうに超難セクションを真っ先に抜け出てくる。その後、野崎と黒山が1点で出るも、抜けられたのは1ラップ目のみ。この第7に関しては、1ラップ目にクリーン、2ラップ目に3点で抜けた小川の一人勝ちだった。
二人のトップ争いに関してみれば、大きな勝負どころはこのふたつといってよかった。小川は2ラップ目の第6セクションを1点で抜ければ結果論として優勝だった。しかし小川はこの時、クリーンをしようと考えた。
「追う者の心理として、1点で確実にというより、クリーンをして挽回したいと考える。試合をリードされてしまうと、こういうミスが出る」
黒山は小川との戦いを「小川さんが本調子だったかどうかはわからないし、なんというかわからないけど、お互いに、かなりレベルの高い戦いができたと思う」と振り返った。ふたりとも、5点はふたつずつ。クリーンが24で同じ。スコア的にも、ほぼベストに近い。こういうときに勝てたというのは、黒山の今シーズンを占う点で、大きな意味を持ってくるにちがいない。
さて、序盤に調子よくクリーンを重ねた小川毅士は、1ラップ目を終えたところで野崎にたった1点だけリードしていた。この日は、いつもの3位争いのメンバーである田中太一が不調で、1ラップ目は田中善弘にポジションを奪われて6位に甘んじてしまっていた。毅士にすれば、野崎を攻略して3位を獲得する大きなチャンスだった。しかし2ラップ目以降、野崎の減点に対して毅士はスコアを押さえることができない。前回、序盤に緊張して不本意な失敗を繰り返した毅士だったが、今回はそこはクリア。されど表彰台は、今少し遠い。
野崎は、3位争いの勝利より、トップ争いができなかったことを課題とする。3位が指定席となって、その座を狙われるようではいけないのだ。しかし今回の野崎は、ほんの1週間前にぎっくり腰をやってしまって、歩けない状態。下見をするたびに苦痛が走った。2ラップ目以降は、下見をせずに腰を温存することで、腰が痛いなりの自分のペースを築くことに成功した。そんなわけで、本調子とはほど遠いが、その状態で3位を得たというところには、一応満足していると語った野崎だった。
野崎が3位に滑り込んだというなら、田中太一は5位に滑り込んだといったほうがいいかもしれない。結果的には20点近い差をつけはしたが、1ラップ目の5位は田中善弘に奪われていた。ウェットコンディションに苦手意識がある模様で、その克服には乗り込み以外にも課題がありそうだ。トップ4人が3ラップともクリーンした第1セクションで2度の5点があるなど(第1だけで見れば、太一のスコアは最下位に近い)、太一の実力からは考えられない失点が多いだけに、その復調は簡単なような気もするし、それだけにむずかしいのかもしれない。
6位にはなかば指定席的に井内将太郎が入った。体格の通り、線の細いライディングを見せるときもあれば、一転、持ち味の豪快な走りを見せたり、強引にマシンを押しだすパワーも発揮する。ポテンシャルが全セクションで発揮されれば結果も変わってくるのだが、次のトライはどんな井内がみられるかにわくわくできるのも、今の井内の魅力。
その井内と1点差は田中善弘。昨年までの成績からすると上出来。だがもともと善弘は、藤波貴久をライバルとし、黒山や小川友幸と育った天才ライダーだ。今はサンデーライダーとして試合を楽しむが、やはりライディングセンスは並ではない。チームを変わって、その実力が垣間かたちになるようになってきた。善弘の辞書には神経戦という単語はなさそうなので、ラップを通して追っかけをしてみたい選手のひとりでもある。
8位から11位までは、4人が同点という結果になった。今回は尾西和博に元気がなく最下位。前回最下位に甘んじた小森文彦が9位につけた。トップの緊迫した戦いとは別に、彼らのセクションとの闘いも、現在のスーパークラスのハイライトのひとつかもしれない。
さてトップ争い。両陣営は、今回は減点数を把握して戦っていた。3ラップ目の第2セクションで黒山が1点とってからは、両者の差は3点。3点差は一発5点があればひっくり返るから、まったく油断はできない。しかしきっちり走れば、トップの二人にとって、森の2セクション以外は充分クリーンが可能だ。森での戦いを終えたところで、決着は7割方ついていたといってもいい。
黒山は語る。
「開幕戦で優勝はしたけれど、実は大事なのは、今回だと考えていました。第1戦で優勝しても第2戦で取り返されたらランキングは振出しに戻る。ここで勝って始めて、ランキング争いをリードできると。だから今日は勝たなければいけないという気持ちで、ずいぶん緊張していました。案の定前の晩は寝れなくて、夜中の3時に二郎くんを叩き起こして冷蔵庫のコンセントを抜かせたました。冷蔵庫のブーンという音が気になって、寝れんかったくらいです。2ラップ目くらいまで、緊張はとけませんでしたね。さすがに3ラップ目になると、時間が少なくなって忙しくなったので、それどころではなくなりましたけど。それと、雨の試合でしばらく勝てていなかったので、雨の中で勝てたというのがうれしかった。そういうわけで、優勝したという以上に、今日はいろいろとうれしい要素のある勝利でした」
次は黒山の地元猪名川。前回から一転、チャンピオンのライディングを取り戻した小川友幸が、勝利の方程式を取り戻すことになるのか、それとも黒山がこのまま独走するのか、あるいは他の誰かが出てくるのか。近畿大会は、お楽しみだ。
●国際A級●
野本佳章が、国際A級初優勝を果たした。
野本は1988年生まれ。お誕生日が2月5日だから、20歳になったばっかりだ。2004年に国際B級ランキング2位で国際A級に昇格。昇格第1戦で6位になって気を吐いたが、以後の飛躍は4年目の今回を待たなければいけなかった。毎回、光るところを見せるも、試合を通じて好結果を残せず、ポイント圏外に順位を飛ばすことも多かった。2005年は緒戦の6位が最上位で7戦中3戦でポイント獲得。2006年は7位が最上位で、8戦中3戦でポイント獲得。2007年になって、ようやく全戦でポイントを獲得したが、最上位は8位と、デビュー大会の成績を上回れないでいた。2008年も、開幕戦真壁は9位。その才能は開花しないままだった。
この日の野本は、いつもとは戦い方がちがっていた。1ラップ目は11点を失点して11位。このまま終わればいつもの野本ペースだが、2ラップ目を1点ふたつの2点で回った。これで一気に4位にポジションを回復した。そして本領発揮が3ラップ目立った。野本は、この日唯一オールクリーンでラップを回り、2ラップ目までトップにつけていた本多元治に1点差で初優勝を達成したのだった。
実は野本は、実の兄をつい先日不慮の事故で亡くしたばかり。突然の家族の死に、家族全員が沈みきっていた中での九州大会参戦。「おれがなんかしなければ」という思いがあった。兄のために、家族のために、眠っていた才能がはじけた。
「今まで、調子がいいときも悪いときも、運のせいにしていた。調子がいいときは運がよかったと考えたし、悪いときも運が悪かったと片づけていた。でもこういう状況になって、運だなんだといっていられなくなった。なにがなんでも自分で結果を引き寄せないといけないと思い、クリーンを自分で勝ち取った。兄の死を機が、大きな転機でした」
西元良太の初勝利に続いて、MFJのトライアルアカデミーで講師をしている二人が相次いで初優勝をとげたことにも触れて、アカデミーの活性化にも期待する。野本が勝ち方を覚えてしまったら、ライバルには手ごわい存在になるにちがいない。
国際A級、2位から15位までの各選手。左上から2位本多元治、3位柴田暁、4位西元良太、5位佃大輔、6位岡村将敏、7位斎藤晶夫、8位小野貴史、9位永久保恭平、10位西和陽、11位宮崎航、12位砂田真彦、13位尾藤正則、14位徳丸新伍、15位藤巻耕太
それにしても、初優勝が二人続いた今年。チャンピオン成田匠と、小森文彦、三谷英明のふたりが国際A級スーパークラスに移行したから、確かに勝ちやすくなってはいるのだが、去年までの4位以下がそのままスライドして表彰台を争っているという展開とはちがう。目の上のたんこぶである大ベテランがライバルでなくなったことで、勝利がより現実になってきたのがモチベーションに影響を与えているのではないか。ちょうど、世界選手権のユースやジュニアクラスの新設が、若手ライダーの掘り起こしに貢献しているように、国際A級クラスも若手が才能を磨き上げるクラスになると、今後に期待ができるクラスにつながっていくだろう。
●国際B級●
復活組ではかなりの大御所、上福浦明男が開幕戦の逆転負けから一転、見事な逆転勝利を飾った。
上福浦にとっての鬼門は、滑りやすい登りのターンにはい回る木の根っこだった。ここで1ラップ2ラップともに5点。さらに深い森の第6や第7にも5点があって、1ラップ目も2ラップ目も10点オーバー。1ラップ目を10点、2ラップ目を6点とした前回優勝の小野田理智に10点近い差を開けられて3位のポジションにつけていた。
しかし3ラップ目、上福浦はそれまでの課題を克服した。小野田の走りを観察し、参考にもした。鬼門の第3セクションは、初めて3点で走り抜けた。そしてここ以外のすべてのセクションをクリーンし続けて、3ラップ目は減点3。3ラップ目に減点を増やしたライバルを尻目に、見事な勝利を飾った。
「1ラップ目は、狙ったことがことごとく裏目に出て、前半戦は苦しかった。2ラップ目は別の攻略法にトライして、それが3ラップ目にようやく結果となって挽回できました。そういう試合への取り組みをしながら走れたことが、今日の大きな収穫で、それが楽しかった。仕事を持って、充分な練習ができない人は多いと思いますが、勝ち負けではなく、自分のトライアルがうまくいくかどうかが大事なんじゃないか。チャレンジした結果が5点だったり3点だったりするわけで、それを受け入れて楽しむことが大事なんじゃないでしょうか」
勝利の感想を尋ねれば、トライアルについても重みのあるコメントをしてくれた。
今回10位には、地元鹿児島の西和陽が入った。地元ゆえに地形やコンディションには慣れている強みはあるが、国際A級はそれだけで上位に入れるほど層が薄くない。1ラップ目は5位、2ラップ目は8位。この結果が、他の全日本にも好影響をもたらすか、さて。
国際B級、2位から15位までの各選手。左上から、2位小野田理智、3位松浦翼、4位大西貢、5位安岡護、6位中山徹志、7位前間元気、8位松本龍二、9位大田裕一、10位遠藤博文、11位橋口智彦、12位平井賢志、13位中田幸祐、14位木下裕喜、15位後藤研一
3位には、前回6位で素晴らしいデビュー戦となった松浦翼が入った。超ベテランの二人に続いて若手勢のリードをとっている。
松浦について、これまで全日本での出走記録はなかったが確証がなかったので「無得点圏から一気に6位」と書いてしまったら、竹屋泰さん(A級竹屋健二選手のお父さん)から「初挑戦で6位なんだからはっきりさせてちょうだい」とにこにことしかられた。すいません。なんでも、トライアルを始めてからまだ3年目だそうだ。急成長の松原には、今後も注目だ。竹屋さんの指導の賜物か(と書いておくから許してくださいと約束したのでした)。
3位松浦は熊本、4位大西貢は愛媛、6位中山徹志は長崎、7位前間元気は福岡と、5位に入った安岡護(兵庫)をのぞいては九州四国のライダーが大活躍。特に九州がすごい。今回は九州大会だからというのもあるかもしれないが、ランキングを見るとランキング3位松浦(熊本)、4位前間(長崎)、5位中山(福岡)、6位大田(鹿児島)と、九州勢が安定して上位を占めているのがわかる。九州トライアルは、いまが旬?
現場からの速報レポートは
http://www.shizenyama.com/i/
でお伝えしました。
現場からの速報なので、事実誤認などもあるのですが、訂正修正はせず、そのまま残してあります。
<Posted in 08.04.06 06:49( 08.04.30 15:26 Modified)>
SUGOI藤波貴久
藤波貴久がテレビ東京の番組に登場するという情報。
4月4日20時〜22時
テレビ東京「SUGOI日本人」
世界ですごい!と言われている人を紹介する番組。
超有名な日本人”を徹底検証!新感覚の人物・エピソード当てバラエティー。
詳細はテレビ東京「SUGOI日本人」サイトをご参照ください。「爆走フルスロットル!命知らずの空飛ぶライダー」だそうです。
TX・TVO・TVA・TSC・TVh・TVQで同時放送とあるが、詳細はテレビ東京WEBサイト「SUGOI日本人」などをご覧ください。
<Posted in 08.04.03 18:01( 08.04.03 14:49 Modified)>
FIMより要望あり
世界選手権を前日に控えた土曜日の夕方、各国からやってきたプレス連中を集めて、FIMのトライアル委員会が記者会見を行った。FIMトライアル委員長はフランス人のジャン・マーク・クルミエールさん。クルミエールさんは英語がしっかりしゃべれるのに、英語は事務方のアレックス・ゴールデンベルグ(スイス人?)が受け答えをした。英語だけなら、プレス事務方のジェイク・ミラー(イギリス人)のほうが上手だけど、イギリス人はフランス語がわからないから、通訳はできないのだった。
この記者会見で伝えられたのは、世界選手権のスポンサーについて、09年の世界選手権の仮日程の発表、今後のレギュレーションについてなどだった。
世界選手権の冠スポンサーは、07年からSPEAがついている。SPEAはイタリアの電機メーカーで、これまでもイタリアのトライアルチームのサポートをしていたが、いよいよ世界選手権に進出をしたのが07年。08年は良好なリレーションシップを継続したから、世界選手権を報道するときには、必ずFIM「SPEA」トライアル世界選手権と表記してねというお願い。日本では、この会社の製品に接するチャンスはなかなかないと思うけど(一般電機製品ではなく、製品素材などを作っているようだ)、ぜひSPEAの名前は覚えてあげてください。
メインスポンサーはSPEAで、同時にいくつかのテクニカルスポンサー(製品供与、技術供与など)も加わっている。FERODOは著名なブレーキパッドメーカー。Lionelliは、電気スイッチ(RTLのマップ切り替えスイッチなど、ここのメーカーのもの?)などをつくる電気パーツメーカー。そして昨年からのAJP(やはりブレーキのメーカー)が、2008年の世界選手権を支えていくことになる。
そして2009年の世界選手権スケジュール。2009年は、インドア世界選手権もFIMが全面的に取り仕切るようになるとのこと。これまでインドアトライアルは、オクタゴン・エセドスという興業会社が運営をしていた。その結果、インドア世界選手権は興業と格式ある選手権とのはざまのポジションに位置していて、HRCなどはこの選手権を公式に参戦対象としていない(HRCの以降とは別にモンテッサが参戦していて、だから、モンテッサのワークスマシンは2008年のインドアには間に合わず、前年のワークスマシンを使用している)。FIM仕切りのインドア選手権になって、なにか変化はあるだろうか。
| FIM INDOOR TRIAL WORLD CHAMPIONSHIP | |||
|---|---|---|---|
| Month | Day | GP | Place |
| 1 | 3 | UK? | Sheffield |
| 1 | 24 | France | Marseille |
| 2 | 8 | Spain | Barcelona |
| 2 | 14 | France | T.B.A. |
| 2 | 22 | Germany | Bielefeld |
| 3 | 1 | France | Bielefeld |
| 3 | 7 | Italy | Milan |
| 3 | 14 | Spain | Madrid |
そして2009年の世界選手権の暫定日程。今回発表されたのは8大会分。もうちょっと増えそうだが、決まっているのはこれだけということだ。ツインリンクもてぎが10回目の開催として早くもスケジュールに入っている。10年連続で同じ会場というのは、そろそろ世界選手権記録かもしれない。
| FIM SPEA TRIAL WORLD CHAMPIONSHIP | |||
|---|---|---|---|
| Month | Day | GP | Place |
| 4 | 4-5 | N. Ireland | Bangor |
| 4 | 25-26 | USA | Canon City |
| 5 | 17 | UK | Carlisle |
| 6 | 6-7 | Japan | Twin Ring Motegi |
| 6 | 21 | Italy | Barzio Milano |
| 6 | 28 | Andorra | St Julia |
| 7 | 5 | Spain | Alicante La Nucia |
| 9 | 13 | France | Andon |
| 9 | 20 | Italy | Trial des Nation |
同時に、併催イベントとして組まれている女性世界選手権の日程。3戦目はトライアル・デ・ナシオンの金曜日の開催で、ヨーロッパ遠征がむずかしい日本やオセアニアの国々の女性ライダーにも参加してもらおうという配慮だということだ。
| FIM SPEA WOMEN'S TRIAL WORLD CHAMPIONSHIP | |||
|---|---|---|---|
| Month | Day | GP | Place |
| 6 | 28 | Andorra | St Julia |
| 9 | 13 | France | Andon |
| 9 | 18 | Italy | Darfo Boario Terme |
この記者会見では、メインスポンサーSPEAを大事にしてちょうだいね、というお願いと同時に、世界選手権をどう呼ぶかについてのお達しもあった。これが配布された「正しい世界選手権の呼び方」で、必ずSPEAと冠スポンサー名を表記してちょうだいということだ。英語、フランス語、イタリア語、スペイン語と各国表記で示されているけど、日本語がない。日本人こそ、こういう取り決めがあればきちんと守る国民性なのに、FIMも日本人をわかっておらない。その他の国々のみなさんは、こんなのがあってもなくても、あんまり効果があるとは思えないのだった。自然山通信では「FIM SPEA トライアル世界選手権」と表記させていただくことにしました。
さらに同時に、これは前日のライダー向けプレゼンテーションでのことだったが、レギュレーションブックがライダーに配布された。開幕戦前日に規則書が配布されるというのもどうかと思うけど、中にひとつ、目新しい規則書があった。環境に関しての規則書で、マシンの整備をするときは、所定のじゅうたんを敷きなさいなどが書かれている。地面にオイルをしみ込ませてはいけないといことだ。ほか、騒音などについての記載もある。世界中、地球環境保護についてはやっきだ。これは流れだから、本当に必要なのかとか、めんどくさくてやってられないとか、そういうことは考えてはいけない。これからは、オフロードライディングができるだけで、神様に感謝しないといけない世の中になっていくだろう。
さて最後に、トライアル委員長のクルミエールさんに、レギュレーションについてちょっとだけ質問してみた。
Q:スペインで、独自の規則が施行されました。あの規則は、どうでしょう。FIMも、将来的にああなるのでしょうか。
A:レギュレーションについて、さまざまな考え方があるのは理解できるところだ。しかし世界選手権に関しては、現状の運営方法で、どのセクションからも問題点はあがってきていない。ライダー、ファクトリー、オブザーバー、我々主催者、そして観客も、あなた方プレスも。なので、今は、なぜ変える必要があるのかと問いたいところだ。現状の規則は、悪くないものだと思う。もちろんベストではないが、悪くないものだと認識している。スペイン選手権の規則変更は、すべてのライダーが歓迎しているとは思えないから。
Q:日本では、1ラップ目にライダーが多くの時間を費やして、2ラップ目以降には超特急。観客が観戦するのがむずかしいということで、これをなんとかできないかと思案されています。
A:そのとおりだ。試合の後半になると、ライダーはみなとっても忙しく走っている。観客は観戦どころではないし、なにより、危険でもある。だからといって時間がないのかといえば、ライダーは試合の序盤では、のんびり深呼吸をしたりガールフレンドとお話しをしたりしている。規則違反ではないが、全体的に、なんとかしなければいけない問題ではある。
Q:今回、14セクションの直後にタイムコントロールが設置されています。
A:そう。このシステムは、今後も必要があれば採用していこうと思う。14セクションでタイムコントロールをして、最終セクションまでは別時間を設定することで、長い距離を暴走してくる必要がなくなる。ライダーがスピードを出して走るのは危険だし、周囲に対して印象もよくないからね。
Q:今回は、3クラス合わせて100名近い参加がありました。理想的な参加者数は、何人くらいでしょう。
A:それはとってもむずかしい質問だ。何人とお答えするのは避けたいが、少なくとも、今回の参加者数が最大ではないかと考えていることは確かだ。これ以上多い参加者は、スムーズな運営ができないのではないかと思っている。
<Posted in 08.04.02 13:59( 08.04.02 14:27 Modified)>









